エピローグ

世界の真ん中を歩く

近況 0819-0821

0819

ここ数日夏の匂いがしない。先生からきたメールに「残暑の候」って書いてあった。残暑は夏ではないから残暑と思うのだ。夜になると寒いくらいに気温が下がる。こちら、一足先に夏が終わりました。

 

重い腰を上げて作業に取り掛かろうとした。が、何の作業をしていたのか覚えていない。思い出す作業をしていたら西日が差してやけに明るくなってる廊下があった。

 

人間は習慣でできているという言葉は、様々な解釈をしても真実だと思う。あれだけ好きだったもの、毎日していたもの、これになら殺されてもいいとすら思ったものも、要は習慣なのだ。好きだから習慣になるというより、習慣的で好ましい事柄が結果として「好きなもの」だと認識される。だから、別に嫌いになったわけじゃないのだ、きっと。擦り切れた記憶に想いを寄せることを、すこしサボった。で、今一つ習慣となっているのはスーファミドラクエ3で、そろそろバラモスを倒せそうだ。家に帰ったらレベル上げをしよう。

かつて習慣だった=好きだったことを再開しよう。

 

廊下が暗くなっていた。ディスプレイが眩しいことに今気づいた。息をしている場合じゃないので、いまから生き急ぎます。

 

 

0820

(追記:隠すつもりはないのだが、万が一の被検索などを考慮していろいろ伏せます)

縁と幸運が重なり、日本を代表する映画監督のYさんにお会いした。お会いしたと言ってもした会話といえば「サインください」しかないのだが。もっと会話できればよかった。俺はあまり映画を観ないのでいまいち感動しきれないのが悔しかった。

 

俺がしたっぱおてつだいをしている映画製作団体の調査中に、40年以上行方が分からなかったY監督の「初監督作品」が見つかった。某新聞に取り上げていただいたので検索すると出てくる。監督が中学生の頃に学友と作ったその作品を、当時の同級生と一緒に見る上映会が今日だ。一応関係者として同席させていただいた。Y監督の実質的な同窓会を目撃するという本当に謎な経験だった。

 

同級生の皆さんはみんな非常に仲が良さそうで、いつまでも輪が崩れなかった。素敵だな。そういう同窓会を俺もしたいけど、俺以外の同級生があのクラスについて同じような思いだとは限らない。先生が俺のクラスを「良いクラスだ」と評価するとき、同意できるときと、「ああ、あいつらのことか」と思うことがあった気がする。気がするだけの嘘の記憶かもしれない。

 

だいぶ疲れたので帰り道に酒を買った。100年ぶりくらいに9%の酒を買ったが、酒臭すぎてきつかった。一時期毎日ストゼロを飲んでいた時期があったが、なんだったんだろう。

 

 

0821

チェーンのカフェで作業をしようと思ったが、空いてる店を探し転々としていたら時間が経ってしまった。道中イヤホンで流していた音楽も聴き慣れたもので、つまりその時間は無駄だった。

 

PenfoldというバンドのI'll Take You Everywhere という曲を最近聴いている。オストライヒの某曲についてのブログ記事で知った。海外の曲は聴いてもパッとしないことが多く積極的に聴くことがない中で、ちゃんといいなと思うことは珍しいことだった。

 

このブログはエピローグというタイトルが付けてある。エピローグというのは一つの陳腐な比喩である。内容はどうでもいいのだが、そろそろそのエピローグすら忘れ去りつつあるのだな、と、ここ数日の記憶/記録を掘り起こすしょうもない作業の中で感じた。

 

そんな作業をそこら中に他人がいるスターバックスでするべきではなかったかもしれない。コーヒー高いし。ふと周りを眺め、1000円の価値が人によって違うということを忘れてしまう私たち人間について考えた。

 

雨が降っているが、チャリを置いていくとだいたいそのことを忘れてあとで焦る。帰り道なら、別に雨に濡れたって構わないはずだよな。